
22[2024年10月]Claude 3.5 Sonnetとの出会い 〜 AIが示す、伴走型システムの可能性
時期: 2024年10月頃
これまでの連載では、私がChatGPTを始めとする様々なAIツールと出会い、試行錯誤しながら業務改善に取り組んできた道のりをお話ししてきました。特に、OpenAI o1の登場、そしてChatGPTの音声モードの実装は、私に大きな衝撃を与え、AI活用の可能性をさらに確信させる出来事でした。そんな中、私は、AI活用の「新たなステージ」を予感させる、もう一つの出会いを果たします。それが、Anthropic社の「Claude 3.5 Sonnet」 です。
初心者向けAI解説テキストの作成 〜 継続的な取り組み
私は、AIエバンジェリストとしての活動の一環として、初心者向けのAI解説テキストの作成に取り組んでいました。これは、AIの可能性を多くの人に理解してもらうための、重要なプロジェクトです。しかし、このテキスト作成は、想像以上に難航していました。
専門用語を避け、分かりやすい言葉で説明するのはもちろんのこと、AIの仕組みや活用方法を、体系的に、かつ実践的な内容でまとめる必要がありました。そのため、何度も構成を練り直し、文章を書き直す、試行錯誤の連続でした。
Claude 3.5 Sonnetの実力 〜 期待を遥かに超える性能
そんな時、「Claudeの最新モデルが、かなり優秀らしい」 という噂を耳にしました。それが、「Claude 3.5 Sonnet」 でした。早速、私はClaude 3.5 Sonnetを試してみることにしました。
そして、その性能に、本当に驚かされました。 これまでのAIモデルとは、一線を画すレベルだったのです。
特に、私が驚いたのは、Claude 3.5 Sonnetの 「先回り」の能力でした。私が作成中のAI解説テキストを読み込ませ、改善点を尋ねたところ、単に質問に答えるだけでなく、次に私が書きたいであろう内容を、先回りして提案してきたのです。
例えば、「AIの歴史について、もっと詳しく説明したい」と私が考えていると、Claude 3.5 Sonnetは、「AIの歴史について、年表形式でまとめてみてはいかがでしょうか? また、それぞれの時代における、主要な技術革新についても触れると良いでしょう」 といった具合に、具体的な提案をしてくれました。
AIと人間の「協働」 〜 チャットの枠を超えた関係
Claude 3.5 Sonnetとの対話は、従来のAIツールとのやり取りとは、全く異なる感覚でした。これまでのAIツールは、あくまでも「質問に答える」という、一問一答の形式が基本でした。そのため、一つ一つのチャットは、そこで完結し、次のチャットへと引き継がれることはありませんでした。
しかし、Claude 3.5 Sonnetは、まるで人間のように、文脈を理解し、会話の流れを踏まえた上で、次の展開を予測し、提案してくれるのです。これは、単なる「ツール」を超えた、「パートナー」と呼ぶにふさわしい存在だと感じました。
人間に伴走し、成果を共に創る
Claude 3.5 Sonnetは、私の「伴走者」 となってくれました。私がテキストの構成に悩んでいる時には、的確なアドバイスをくれました。私が文章表現に苦しんでいる時には、より良い表現を提案してくれました。私が新しいアイデアを思いついた時には、そのアイデアをさらに発展させてくれました。
このように、Claude 3.5 Sonnetは、私の思考プロセスに寄り添い、私が目指す成果、つまり「初心者向けのAI解説テキスト」を、共に創り上げていく、真のパートナーとなってくれたのです。
AIとの協働が生み出す、新たな可能性
Claude 3.5 Sonnetとの出会いは、私に、AIとの協働の新たな可能性を示してくれました。AIは、もはや単なる「道具」ではなく、人間の思考を拡張し、創造性を高め、共に目標に向かって歩んでいく、パートナーとなり得るのです。
この体験を通じて、私は、AIと共に働く未来への確信を、さらに深めました。